結局チーバスUSAは解散が決まってしまったらしい。加地さんはドラフトで次のチームを探すみたいだけれど、そこで「第一回選択希望選手、加地亮」とパンチョ伊東に呼び上げられなかったら、もしかして無職になってしまうのではないか。アメリカ人になるのが目標の加地さんだから、だからといって簡単に日本に帰ってくることはないはずで、きっとアメリカのハローワーク的なところに通って仕事を探すのだろうな。
と思ったら、どうやら加地さんは今、帰国しているらしい。あ、やっぱり日本のハロワに行くんだ。と思ったらそうではなく、スカパーの解説のアルバイトをしに来たのだった。
そうか、それは見届けなければ。しかし残念ながらいまだに私はスカパーを受信できるアンテナを持っておらず、ならばスタジアムに駆けつけるしかないと、電車に飛び乗ってたどり着くと、いた。久しぶりの再会だ。
羽生と。
しまった、スタジアムを間違えてしまった。羽生からのメッセージを、もうすっかり役に立たないと思っていた私のアンテナが受信し、味スタに呼び寄せられてしまったのだ。
手からボールにエネルギーか何かを注入する羽生。
目からビームを出したりしてないとアピールする羽生。
ウミガメの産卵を見守る人々。「がんばれ!」「産まれた!」
羽生ヒトリ、2014・晩秋。